ディバータは23日、同社が提供する国産のエンタープライズ向けヘッドレスCMS「Kuroco|クロコ」で、AI向けにデータを提供することに特化した派生版のKuroco RAGをリリースした。
これまで、標準的なエンタープライズシステムやSaaSサービスはAPIを用意して、各サービスがコンポーネントとして動作するようにして顧客の要望の応えていくことが世界の潮流だった。
ヘッドレスCMSも同様にAPI中心設計により生まれたコンテンツ・マネージメント・システム。
2022年11月にChatGPTがリリースされ、そこから世界的な生成AIブームが勃興している。現在、その生成AIによってUI(User Interface/ユーザー・インターフェース)は劇的に変化しつつある。
そのような中、従来から発達してきたAPIの仕組みはAIとの連携が強く求められていくことになっている。
そこで、国産のエンタープライズ向けのヘッドレスCMSであるKurocoもAI Interfaceとして、RAGシステムに対応したKuroco RAGの開発をした。
これにより、ヘッドレスCMS本来のコンテンツ管理機能に加えて、様々な生成AIシステムに対してRAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)の仕組みなどでデータの提供を簡単に行っていくことができるようになった。
元々、コンテンツを管理する用途で構築されているヘッドレスCMSはRAGの検索インデックスを構築するには最適のサービスになっている。
Kuroco RAGは、生成AIシステムに対して高品質なデータを提供するために設計された、Kurocoの派生版。主な特徴は以下の通りです。
1. RAG(Retrieval-Augmented Generation)への対応
– Kuroco RAGは、生成AIシステムがRAGの仕組みを利用してデータにアクセスできるようにAPIを提供する。これにより、生成AIはKuroco RAGが管理するデータを検索し、その結果を生成プロセスに活用することができる。
2. AIエンジニアに頼らず内製でチューニング
– Kuroco RAGは、ヘッドレスCMSのKuroco上に構築されておりコンテンツ管理を一般の人でも行うことが出来るようになっている。RAGの仕組みではAIに対してどのようにデータを提供していくかがチューニングの一つのポイントだが、内製やWEB制作レベルの知識でチューニングができるようになっている。
3. AI向けのデータ最適化
– Kuroco RAGは、AIが効果的に活用できるようにデータを最適化する。これには、データの構造化、メタデータの付与、AIが理解しやすい形式へのデータ変換などが含まれる。
4. 柔軟なデータ統合
– Kuroco RAGは、様々なデータソースからのデータ統合を容易にする。これにより、生成AIシステムは多様なデータを活用して、よりコンテキストに即した出力を生成できる。
5. 高速かつ安全なデータアクセス
– 大量のデータを扱う生成AIシステムに対応するため、KurocoRAGは高速なデータアクセスを提供する。また、データのセキュリティと整合性を維持するための機能も備えている。