千葉大、シンプルな色補正方法で遠隔診療の高品質化を実現

千葉大学大学院工学研究院イメージング科学コース 津村徳道 准教授と金沢大学附属病院漢方医学科 小川恵子 特任准教授 を中心とする共同研究チームは28日、DIC、画像技術研究所、センシング、アウトソーシングテクノロジーとの共同研究で、カラーチャートを活用した顔動画の色補正に関する研究を行うとともに、同時にスマートフォンで心拍数などのバイタル情報を非接触で取得できる高品質なシステムを実現したと発表した。

遠隔診療への応用が期待できるこのシステムは、漢方医学の診断法の一つである、視覚情報をもとに診察を行う「望診」(ぼうしん)の概念を生かしているという。漢方医学科だけでなく、皮膚科、内科など様々な診療科へ高品質な遠隔診療システムを提供できる。この成果の一部は、「Artificial Life and Robotics」にて、2020年7月21日に公開された。

スマートフォンなどのビデオ通話では、デバイスの特性や患者の居場所の照明によって色の違いが起きてしまう。このことは、遠隔で視覚情報をもとに診察を行うにあたって大きな障壁だった。

本研究チームは、DICとの共同研究で遠隔診療での色再現用カラーチャートを作成。これを患者と医師の双方に予め配布し、患者側が画面上に表示させたカラーチャートと、医師側の手元にあるカラーチャートの色を合わせるように画像の色を補正することで、より正確な色再現が実現する。これにより、端末や周辺の光環境の違いに影響されにくく安定的な条件で診察を行うことができる。

比較的低コストで容易に制作が可能なカラーチャートの配布という、従来の枠にとらわれない極めてシンプルなイノベーションで、遠隔診療の高品質化を実現できる点が本成果の特色だという。

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