みずほフィナンシャルグループと富士通は19日、富士通が有する生成AIの活用を通じて、みずほのシステム開発・保守フェーズにおける品質向上やレジリエンス向上を目指す実証実験を、3月31日まで共同で実施すると発表した。
みずほでは、システム開発・保守フェーズにおける品質向上やレジリエンス向上に継続して取り組んでおり、富士通では、2023年6月9日から、AIプラットフォーム「Fujitsu Kozuchi (code name) – Fujitsu AI Platform」を通じて生成AIコアエンジンを提供開始している。
両社は今回、みずほのシステムの開発プロセスにおいて、設計書の記載間違いや漏れを生成AIで自動検出し、システム開発の品質を向上させることを目指すという。今回の実証実験で活用する生成AIは、生成AIコアエンジンに富士通が保有するエンジニアの知識とノウハウを組み合わせたもの。
また、両社は、生成AIを活用することで改善された設計書からテスト仕様書を自動生成する技術も共同で開発していく。さらに、従来は人間にしかできないと思われていたソースコードの生成やシステムの開発、保守に関連する作業について、生成AIを活用した技術による品質・レジリエンス向上を目指して検証していく予定。
両社は、富士通が東京工業大学、東北大学、理化学研究所と進めている、スーパーコンピュータ「富岳」を活用した大規模言語モデル(Large Language Model, LLM)に関する研究成果を、2024年度に、産業界での応用研究としてみずほのシステムに広く適用していく予定。これにより、同システムのさらなる高品質化と効率化を目指すとしている。