セカンドサイトアナリティカ、クレジットカードの不正利用などをAIで検知する「不正検知エンジン」の特許取得
セカンドサイトアナリティカは5日、AIによりクレジットカードなどの不正利用を高精度かつリアルタイムに検知するプロダクト「不正検知エンジン」の特許を取得したことを発表した。
近年、クレジットカード利用の増加に伴い、不正利用も増加しており、2022年におけるクレジットカードの不正被害額は、436.7億円にもなっているという。こうした不正被害の抑止に向けて、同社では、決済事業における豊富なAIモデルの構築実績とそれらの技術を基に、AIが高精度に不正利用を検知できる「不正検知エンジン」を開発、提供してきた。そして今回、当プロダクトの「情報処理システムおよび情報処理方法」について特許を取得した。
AIモデルを用いて、取引履歴や加盟店情報、クレジットカードの発行会社情報などの多様なデータを基に不正リスクをスコアリングすることで、高精度に不正を検知する。
また、従来のルールベースによる不正判定機能はもちろんのこと、異常検知の仕組みにより、過去に例の無いパターンを早期段階で察知し、不正被害を最小限に抑えられる。加えて、同社独自の技術で高速に処理を行い、決済取引の処理時間に与える影響を抑えつつ、リアルタイムに不正リスクを算出する。
さらに、クレジットカードの不正利用のみならず、キャリア決済での不正利用やAML(マネー・ローンダリング防止対策)にも適用が可能となっている。
同社がパートナー企業と実証実験を3カ月間実施した平均的な効果として、大口不正(一斉かつ大規模に行われる不正攻撃)の発生件数が、導入前と導入後を比較して約80%削減することができているという。