テクノロジーによる持続可能な食インフラの創造に取り組むTechMagicは19日、キユーピーの社員食堂で、TechMagic社製で”サラダの具材を計量し、盛り付けまでの一連の動作を自動化”する「サラダ盛り付けロボット:S-Robo」による実証実験を行ったと発表した。
両社は、資本業務提携を結んでおり、最先端技術等の活用及びプロジェクトを通じた人材の交流を通じ、2030年に向けて未来型食品工場の早期具現化を目指すとともに、食産業に貢献し、双方が持続的に成長できるパートナーシップを構築することを目的としている。
<実施概要>
期間:2023年9月4日~9月8日
場所:キユーピー仙川キユーポート5階社員食堂
内容:キユーピーの社員様に1日上限100食で2種類のサラダを提供
目的:「サラダ盛り付けロボット」を実際の環境下で稼働させ、両社で工程確認や課題を浮き彫りにさせること。将来的にはTechMagicが、サラダ専門店などへのサラダロボットの導入や、トッピングの計量技術を工場での原料の秤量(ひょうりょう)作業に活用できないかの検討材料にする。
TechMagicとキユーピーは、資本業務提携により、食品製造における業務自動化技術の開発に取り組み、食品工場全体における生産性の向上と人手不足への対応を両社で推進している。
食品製造業全体として、慢性的な人手不足が課題となっている。富士電機の調査によると、人手不足により業務に影響があると回答した食品製造業従事者は全体の62.2%にも及び、主な影響としては、職場環境の整備の遅れや技術やノウハウを十分に伝承できないこと等が挙げられた。
その一方、人による作業と比較した際に既存のソリューションでは技術的に十分な再現が難しいこと、また大掛かりな装置の導入費用が高額であることから食品工場は未だ多くの工程で人の手を必要としている。
この課題に対し、TechMagicはハードウェアとソフトウェアを高度に融合した技術、キユーピーは製造技術に対する幅広い知見を用いて食の最先端生産技術の構築を目指し、未来の食品工場を共創していくという。