Godot(ゴドー)は15日、自社開発の特許技術を活用し、行政や民間企業に向けたスラッジ監査(サービスの健康診断)を開始すると発表した。
スラッジ監査は、Webサイトや申請フォーム等において、利用者の意思決定や行動変容を妨げているポイントや要因(スラッジ)を行動科学の視点で可視化し、改善していく取組。この手法は、OECDが世界14カ国で実証実験を行うなど、生活者中心の社会を構築していくことを可能にするものとして世界的に注目されている。Godotは、スラッジ監査のプロセスに、独自開発したAIツール「CogPot」や「行動科学レンズ」等を活用し、科学的な根拠に基づく体系的で客観的なサービス改善を実現していくという。
スラッジ監査の商業提供は日本初。また、AIを活用したスラッジ監査は世界で初めだという。
スラッジ監査は、行政機関や企業が提供するサービスに存在しているスラッジを把握し、改善を図る一連の取組を指す。
Godotは、この分野で先駆的な取組を行っているオーストラリアのニュー・サウス・ウェールズ州や、スラッジ監査の提唱者であるキャス・R・サンスティーン教授(ハーバード大学)が提唱する概念や手法に依拠しながら、独自のAI技術を活用することで、科学的根拠に基づく客観的な診断と改善をスピーディに実現していく。
Godotは2022年7月の設立以来、AIと行動科学に基づく人間中心設計の個別最適化に取り組み、独自の超個別化エンジン「ナッジAI」を活用して、がん検診や特定健診の受診率を向上させるなど、数多くの実績を残してきた。
その過程で、個人と社会の双方に望ましい意思決定や行動を実現するには、ナッジを活用して行動変容を促すだけではなく、行動を阻害する要因、すなわちスラッジ(Sludge)を取り除くことが非常に重要であると認識するに至った。
スラッジの例:
✓ 必要な情報が見つけにくいウェブサイト
✓ 次に何をすれば良いか分かりにくい案内
✓ 複雑で長い申請フォーム
✓ 不透明なプロセス
など