NTTドコモ(ドコモ)は、10月上旬から一定期間、医療機関向けに遠隔医療支援のための高精細映像伝送システムを50セットまで無償で貸し出すプログラムを提供する。
医療現場が新型コロナウイルス感染症流行に伴う負担増に直面するなか、5Gのエリア展開を見据え、映像伝送などの先進技術を活用して医療現場の支援を行う。
本プログラムでは、映像伝送システム「LiveU」と、4Kカメラ、ドコモの通信回線(5G回線・4G(LTE)回線)を医療機関に貸し出す。遠隔医療などでの幅広い利用を想定しており、4Kの高精細な映像を5Gによりリアルタイムで遠隔地に送ることができる。地域の病院と大学病院、またはコロナの隔離病棟と離れた場所にいる医師などを結ぶことで、遠隔から患者の状況把握や診療支援が可能になる。また、救急車やドクターカーから受け入れ先の病院へ患者の映像を送り、容体を伝達するなどの利用方法を想定しているという。
本プログラムにより、医療現場における5Gを活用した映像伝送システムの可能性を探り、将来的には有償サービスとしての提供をめざしていくという。また、医師や患者の情報、実際の治療や手術時の音声・映像などを利活用することによって、より質の高い医療サービスの提供やオペレーションの 効率化につなげていくとしている。
今後ドコモでは、本プログラムによって得られた成果・知見と5G・AIをはじめとする先進技術を組み合わせることによって、全国の医療機関ならびに医療関連企業と次世代の医療向けソリューションサービスの創出を検討し、新規ビジネスモデルの可能性を探っていく。