アクセルとティアフォー、AIハードウェアアクセラレータの製品化に向け連携強化

アクセル及びティアフォーは23日、両社が新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「高効率・高速処理を可能とする AI チップ・次世代コンピューティングの技術開発」事業の中で取り組んできたCNN(Convolutional Neural Network)アクセラレータを広範なAI製品向けにFPGAやASIC向けのIP製品として提供を開始すると発表した。

アクセルは、アルゴリズム開発から製品化を担うソフトウェア・ハードウェア開発まで一貫した開発体制を保有する先端テクノロジー企業。先端プロセスを採用した大規模な LSI 開発に加え、機械学習/AIや暗号技術・ブロックチェーン技術を活用したソリューションの提供や製品の開発を行っている。

ティアフォーは、世界初の自動運転用オープンソースOS「Autoware」の開発を主導するディープテック企業として知られており、様々な組織・個人が自動運転技術の発展に貢献できるエコシステムの構築―自動運転技術の民主化―を目指しているという。現在、「Autoware」は国内外で数百社の企業に導入されている。

アクセル及びティアフォーは、東京大学の加藤研究室や埼玉大学の安積研究室と連携し、NEDO「高効率・高速処理を可能とする AI チップ・次世代コンピューティングの技術開発」事業の中で、完全自動運転に特化したシステムオンチップとソフトウェアプラットフォームの研究開発に取り組んでいる。

本研究テーマの一部である、自動運転システムで画像認識などに用いられるAI技術の1つであるCNNにおいて、ハードウェアアクセラレータの研究開発が2019年度に完了し、IP化した。本研究開発では、共同での基礎研究を経て、アクセルはハードウェアの実装、ティアフォーは評価及び実証実験を主に担当し、進めてきた。

CNNは畳み込みニューラルネットワークと呼ばれるAI技術の略称であり、特に画像認識の分野で優れた性能を発揮する。近年CNNは、自動運転をはじめ、監視カメラやスマートフォンなど、様々な製品の中核技術としての利用が進んでいる。CNNの処理では、テンソルと呼ばれる多次元配列の積和演算が多用され、処理性能や消費電力の面で課題がある。これらは現在、CPUやGPU、DSPなどのうえで、入力となる認識対象データと学習済みモデルのテンソルを行列(二次元配列)に変換し、行列演算器で処理を行い、再度テンソルに変換して認識結果を出力する処理フローが一般的。

今回、本CNNアクセラレータでは、独自に開発したテンソル演算器で入力したテンソルをそのまま処理し、認識結果を出力。これによってハードウェアで直接テンソルを処理することで、演算処理及びメモリアクセスを効率化する。また、複数の処理をまとめて実行する最適化機能や、データ量を削減する量子化機能などを搭載しており、処理性能の向上及び消費電力の削減を実現するという。

両社は引き続き完全自動運転に特化したシステムオンチップとソフトウェアプラットフォームの研究開発に取り組んでいくとともに、CNNアクセラレータをAI製品向けにFPGAやASICのIP製品として提供し、同領域での早期事業化を目指すとしている。

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