ラディウス・ファイブ(RADIUS5)は29日、Deep Learningを用いてアニメ用の美術背景を生成する新サービス「Anime Art Painter(アニメ アート ペインター)」をリリースしたと発表した。
RADIUS5 は「人の創造性を最大化する」をビジョンに掲げて、クリエイティブやエンタメに関連するAIを提供するスタートアップ企業。これまで、漫画家のために線画を生成するAIやゲーム業界のためにキャラクターを生成するAI、アニメ業界のために映像を高画質に変換するAIなど、エンタメ業界の課題を解決するために様々なAIを開発してきた。
今回リリースしたAnime Art Painter は、制作工数が逼迫するアニメ業界で活用されることを目的に開発をしたAI。現在アニメ業界では制作が2年待ちとも言われるくらい制作が逼迫しており、特にアニメの背景を描く人材の不足に悩まされている。背景が出来上がっていないために制作のスケジュールを調整せざるを得なくなったプロジェクトなどもあり、業界全体の大きな課題の一つになっているという。
そういった状況を踏まえて、AIでアニメ制作の課題を解決するために開発したのがAnime Art Painter。
また、アニメだけではなく、イラストや漫画、ウェブトゥーン、ゲーム、デザイン用途などでの利用も見込んでいる。
Anime Art Painter はAI技術(Deep Learning)を用いて独自に研究・開発したRADIUS5のオリジナルのサービス。Anime Art Painter は、写真のテクスチャを簡略化し、アニメやイラストに使われるような画風に変換する処理を行っている。単にテクスチャを簡略化するだけでなく、建物、植物、乗り物など 物体に応じたテクスチャに変換することができる。また、色合いを調整してエッジを乗せる技術も開発したことでよりアニメらしい表現ができるようになった。