OKI、見たいものを見逃さないリアルタイムリモートモニタリングシステムを販売開始
OKIは14日、車両・船舶・ロボットなど移動体の周囲360°を遠隔から監視できるリアルタイムリモートモニタリングシステム「フライングビュー」を販売開始した。
4台のカメラ映像から生成された俯瞰合成映像とAIを用いた映像監視により、「人の目とAIの目によって見逃さない」高度遠隔運用サービスの実現に貢献するという。Wireless LAN版を2021年12月に、LTE版を2022年3月に出荷開始し、2025年までに累計20億円の売上を目指すとしている。
近年、さまざまな現場で車両・船舶・ロボットなどの無人運用が進み、事故防止およびトラブル発生時の迅速・適切な対応のため、遠隔からのオペレーターによる監視と、これを補完するAIによるサポートが、高度遠隔運用サービスとして期待されています。
「フライングビュー」は4台のカメラ映像から生成された周囲360°の俯瞰合成映像により、現場で稼働する移動体の周囲を、進行方向、左右、後方、さらには上空から見た周囲全体など、見たいところから俯瞰的な映像として見ることができるリモートモニタリングシステム。映像処理能力の高いFPGAと小型カメラを組み合わせることで、高画質かつ鮮明な俯瞰合成映像をリアルタイムに表示できる。また、録画機能を持ち、自由視点で再生できることから、事故やトラブル発生時の周囲状況を再現して確認することも可能。
さらに、装置本体にはOKIのAIエッジコンピューター「AE2100」を継承したAIエッジプラットフォームを採用しており、検知対象や運用環境に合わせた映像AIエンジンによって、俯瞰合成映像を常時監視することができる。人の目では捉えきれない場面を「AIの目」が抽出して通知することで、事故やトラブルの予兆を素早く検知し是正するなど、オペレーターによる遠隔監視・サポート業務をより高度化・効率化できる。
OKIは、2018年の「フライングビュー」開発以降、幅広い業種の共創パートナーと、車両、建設機器、船舶、ロボットなど、さまざまな社会実装の場面で実証実験を行い、その有効性を確認してきた。映像技術、AI技術を活かしたAIエッジ戦略商品として、5G時代を見据えた高度遠隔運用サービスを実現していくとしている。