ロジック、金沢工業大学との共同研究で開発した「AI介護計画書」をリリース
- 2021/10/15
- 医療
介護事業所向け業務効率支援システムの開発・販売を行っているロジックは15日、介護業界の課題をAIで解決することを目指し、2018年から金沢工業大学との進めてきた研究成果の第1弾として「AI介護計画書」を開発したと発表した。
今回開発した「AI介護計画書」は、訪問介護計画書作成にあたって援助目標や支援方針をAIが提案するもの。介護計画書は介護事業所のサービス提供責任者が作成するものだが、高齢者一人ひとりの状態に適した内容とする必要があるため時間や労力がかかる業務となっている。「AI介護計画書」の活用により、計画書作成業務の負担を軽減し、直接的なサービス提供へより集中することができるという。
「AI介護計画書」は、計画書作成をサポートする機能。これから介護を受ける利用者や家族の介護に対する意向やニーズを入力すると、その情報を元にAIが分析した長期目標、短期目標、支援方法を提案。サービス提供責任者は、提案されたものから適切な項目を選択していくだけで介護計画書の作成を完了することができる。
さらに、目標や支援方針に即したケア項目の提案や、ケア手順を、テンプレートの組み合わせで簡単に作成できる機能も搭載している。
「AI介護計画書」は、ロジックが提供する介護記録ソフト「Care-wing」(ケアウイング)の無償オプションとして先行提供する。10月20日に実施予定のアップデートで、全てのCare-wingユーザーがAI介護計画書を一定期間、無料で利用できるようになる。
提供開始後も順次アップデートを行い、使い勝手の向上等を図る予定だという。
この「AI介護計画書」はロジックと金沢工業大学による共同研究の成果の第1弾。今後も引き続き研究を進めてAIによる介護業界向けソリューションを拡大し、将来的には社会全体で高齢者のデータを安心・安全に共有することで、高齢者の生活の質(QOL、Quality of Life)の向上を目指すとしている。