パナソニック ソリューションテクノロジーは18日、人工知能(AI)を用いたチャットボットFAQサービス「WisTalk(ウィズトーク)」をバージョンアップし提供を開始した。
複数の部門でチャットボットを運用・管理する際に便利な機能を搭載。そのほか、業務経験が浅い管理者をサポートする機能を実装し、Q&Aデータのメンテナンス作業のノウハウを蓄積しやすくするとともに、作業の効率化・手軽さを強化するなど、管理者の負荷を軽減するさまざまな機能強化を行っている。
国によるDX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進や、新型コロナウイルスの影響によって、多くの企業で働き方の見直しへの取り組みが加速している。そうした取り組みの中で、テレワークへの対応や業務効率化のため、短期で導入可能で、成果を可視化しやすい「AIチャットボット」が注目されている。
AIチャットボットは、社内・外のヘルプデスクとしての問い合わせ対応や、接客ツールとして営業をアシストするなど、多方面にわたって利用されている。とりわけ、社内ヘルプデスクの用途でチャットボットを導入・運用する場合、ITシステム導入後も情報システム部門で管理を継続するケースが多い一方で、システムの操作が手軽なことから、人事や経理など、複数のスタッフ部門へ利用が波及し、部門ごとに管理・運用されているケースも増えているという。
しかしながら、チャットボットの回答精度を向上させるためには、ユーザーの利用ログやアンケート結果をもとに、管理者がメンテナンスを行う必要があり、複数部門で運用している場合は、Q&Aデータが膨大になる、他部門のログが混在するなど、メンテナンス作業の負荷が課題となっていた。
そこで今回、パナソニックでは、「WisTalk」を複数部門で運用する際のメンテナンス作業の効率化を支援するための機能を搭載した。カテゴリーグループや担当者ごとに、改善すべきログをAIがタスクとして自動で分類・フィルタリングするほか、どのようにメンテナンスをすればよいか、AIが分析した結果をWisTalkが提案する。これにより、管理者はメンテナンスすべきログを簡単に確認・改善することが可能になり、より高い精度で回答するAIチャットボットの運用・活用を促進する。
今後もパナソニックでは、テレワークによる労働生産性向上や、顧客の業務自動化に貢献するため、AI・ICT技術を生かしたサービスの開発、改良に取り組んでいくとしている。