AIを利活用したサービスによる社会課題解決に取り組むエクサウィザーズは11日、AI/DX(デジタルトランスフォーメーション)ソフトウェアを顧客が内製し、運営することを可能にする開発環境「exaBase Studio」を発表した。
exaBase Studioは、わかりやすいUI(ユーザーインターフェース)で、開発の煩雑な手順をオートメーション化することで開発プロセスを大きく変え、AIの民主化を実現する。経営者や業務をよく知る社内人材を中心としたサービスの設計・更新、部門をまたいだアジャイル型のサービス拡張を可能にする。また、エクサウィザーズ社内における、 AI /DXソフトウェア開発の効率も大幅に向上させることが見込まれる。
エクサウィザーズは、年間約250件のプロジェクトにおいて500社超の顧客に提供してきた技術アセットを「exaBase」として、再利用可能な形で創業以来蓄積している。
exaBaseは、幅広い産業での実用ユースケース、導入に向けてのノウハウを格納。生産、研究・開発、マーケティング、セールス、カスタマーサクセス、人事など、経営に関する各部門が保有する多種多様なデータを、多様なAIモデルで解析・整理し、経営層・現場それぞれの意思決定を支援するAIマネジメント支援プラットフォーム。
今回発表したexaBase Studioは、exaBase上で管理している同社保有のAIモデルに加え、外部のモデルや内製で開発したモデルも含めて自由に統合し、効率的なAIソフトウェアの設計・開発を支援する開発環境。エンジニアのみが行っていた設計・開発に、現場業務に精通した事業部門や経営者、専門家やUXデザイナーなども等しく参画し、社内データを活用した分析や処理設計、それらを実行するための条件設計、結果を確認するためのUI設計が可能となる。
Studioが加わることで、exaBaseはAIモデル単体の機能性や高精度の追求が中心であった時代を超え、誰もが手軽にAIソフトウェアを活用し業務効率や品質の向上を実現できるようになるという。
同社はexaBaseの提供を通じ金融/保険、ヘルスケア、製造業/産業財、エネルギー、通信/インフラ、消費財、人材、物流など、日本の主要産業を代表する優良企業を顧客に持つ。exaBase Studioは、特に先進的な取組みを加速したいと考える企業を中心に2022年度下期にパイロットプロジェクトを実施し、来期の本格展開を見据えている。
課金体系や料金水準などについては、導入顧客の用途領域や範囲に応じて設定していく予定。