ACCESSは26日、茨城県と協定を結び、対話型AI(人工知能)「ChatGPT」を使用した業務効率化のための実証実験を開始したことを発表した。
茨城県では、多様化する行政課題や県民ニーズに対応するため、デジタル技術を活用した新たな行政サービスの創出や業務改革の推進を図る「DX推進プロジェクト」に取り組んでおり、今年度のテーマの一つとして「生成AIを活用した業務改革」の実現に向けた実証実験を行うこととしている。一方、ACCESSは、ChatGPTを使用して業務効率化を推進する事業者の開発・運用支援を行なっており、この度、茨城県の「DX推進プロジェクト」に参画し、茨城県が保有する「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律」(「液化石油ガス法」)に関連するデータを学習させた問い合わせツールの実証実験を開始した。
本実証実験では「液化石油ガス法」に関連するデータを学習させ、ChatGPTのAPIと連携させることで、業務に必要な情報をAIがより人間に近い形で回答をするツールのプロトタイプ(試作デモ)を作成し、検証を行う。また、この際の質問に対する回答のUI(ユーザーインターフェース)は、ACCESSの法人向けチャットサービス「Linkit(リンキット)」を使用する。
対話型AI技術がもたらす潜在的な価値と可能性は非常に大きいことは明らかである一方、現場の事業や業務への活用方法においては不明な部分も多く、具体的な導入が進まないという課題がある。ACCESSはAI技術の社内での利活用を積極的に推進しており、自社サービスである「Linkit」の業務マニュアルシステムにChatGPT技術を導入する等、業務利用におけるノウハウを蓄積してきた。現在、こうしたノウハウを基に、事業者に向けて「業務チャットボット拡張」開発サービス支援や、社内業務マニュアルへの問い合わせや、社外からの顧客対応業務の自動化支援サービスを提供している。
ACCESSは、今回の茨城県によるChatGPTを駆使した取り組みを技術面で支援し、茨城県の推進する業務効率化に協力する。