アールティ、教育・研究開発用小型移動ロボットPi:Co V2の発売が決定 先行予約を開始
アールティは14日、教育・研究開発用小型移動ロボット「Pi:Co V2」を、2024年6月中旬に発売すると発表した。
マーケティング段階で購入の希望が多数あったことを受け、先行予約受付を開始した。また同日より朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンターで開催される「SI2023」の会場で実機の展示も行う。
アールティ製が教育・研究開発向けに開発する移動ロボットシリーズは、幅広い機体バリエーションと豊富な専用オプション、組込みC、Python、Arduino、ROS/ROS 2など幅広いプログラミング言語への対応が特徴。
教育やロボット競技用だけではなく、様々な用途においてイノベーションを見据えた研究・開発や実証実験に活用が可能な製品群をラインアップしている。
工業高校、高等専門学校、大学、企業、研究機関など幅広いユーザーに活用されている。
PI:Co V2の概要
今回発売する「Pi:Co V2」(ピーコブイツー)は、アールティ製の教育・研究開発用小型移動ロボットプラットフォーム「Pi:Co Classic3」(ピーコクラシックスリー)の機能、デザインを踏襲しながら、長さ、幅、高さを約半分のサイズにした2輪の小型移動ロボット。
参考画像:Pi:Co V2(左)とPi:Co Classic3(右)
Pi:Co V2は組み立て済みの完成品として販売予定で、組込みC、Arduino、ROS 2などの移動ロボットのソフトウェア開発の基礎技術習得が可能な仕様。
赤外線センサーによる距離検知やWi-Fiによる通信などが可能。複数ロボットと通信技術を用いて連携することで、移動ロボットの複数運用を想定した研究開発にも利用できる。
また、ニューテクノロジー振興財団(NTF)の迷路解析ロボット競技会であるマイクロマウス競技のサイズに合致しており、大会出場も可能。
単体での基本移動性能は最大約800mm/s(理論値)。
参考画像:マイクロマウス競技の迷路を走るPi:Co V2
主な用途例
Pi:Co V2は小型移動ロボットの教育・研究開発用プラットフォーム。組込みやリアルタイム性を必要とするロボットの基本的な機能を装備し、豊富な開発用サンプルの提供により、幅広い用途に利用できる。
1. Arduinoによる移動ロボットの基礎技術習得(マイクロマウス競技の初学者向け教材)
基本的なモーター駆動やセンサーの読み込みなどのデバイス使用のための基礎知識だけでなく、迷路を解析する古典的なAIまでを網羅したサンプルをリリース予定。
ターゲットユーザー:工業高校、企業などの研修受講者
2. C言語による開発
ESP32 S3向けの基本的なモーター駆動やセンサーの読み込みなどのデバイス使用のための基礎知識だけでなく、迷路を解析する古典的なAIまでを網羅したサンプルをリリース予定。
ターゲットユーザー:半導体や組込みを学ぶ大学生から企業の開発者
3. micro-ROSによる開発
世界的なロボットミドルウェアのデファクトスタンダードとして知られるROS(Robot Operating System)に対応するmicro-ROSのサンプルをリリース予定。
ターゲットユーザー:ROSのシミュレータであるGazeboを利用しながら開発を行うソフトウェア開発者
将来的にはMathWorks社のプログラミングおよび数値計算プラットフォーム「MATLAB」にも対応を予定している。
発売時期・価格
発売時期:2024年6月中旬予定
価格:6万円(税込)
<先行予約>
マーケティング段階で購入の希望が多数あったことを受け、先行予約を受け付ける。
先行予約期間:2023年12月14日(木)~2024年4月30日(火)
先行予約価格:5万3900円(税込)