
日本経営協会は、2025年9月10日~9月18日の期間、企業・団体に勤務するビジネスパーソン729名を対象に、生成AIの業務利用に関する実態調査を実施。10日、その結果をとりまとめた『生成AIの業務活用実態調査2025調査報告書』を刊行したと発表した。
本調査では、生成AIの業務活用実態や、利用者・非利用者それぞれの意識について分析している。調査の結果、生成AIはすでに日常業務の中で活用され始めている一方、その用途は文章要約など実務的な業務が中心であることが明らかになった。
本調査は公益目的事業として実施しており、報告書全文を同会HP上で公開している。
■調査で明らかになったポイントは3つ
1.生成AIの「期待」と「実際の利用」に違い
生成AIを利用していない回答者が「利用してみたい業務」として最も多く挙げたのはデータ分析(41.8%)であった。一方、実際の利用では文章要約(41.7%)など日常業務支援が多く、期待される用途と現場での活用には違いが見られた。
2.生成AIの利用は業務内容によって差がある
生成AIの利用状況は業種や職種、業務内容によって差が見られ、特に情報通信業で利用率が高い(約30%)。また、組織規模が大きいほど利用頻度、利用率は高い結果となった。
3.利用者の満足度は高い
生成AIを利用している回答者のうち、92.6%が業務上の活用に満足していると回答しており、一定の効果を感じていることがうかがえる。
■調査から見えた3つの実態
1.生成AIを利用しない理由の1位は「使用できる環境がない」
生成AIを業務で利用していない回答者に理由を尋ねたところ、最も多かったのは「使用できる環境がない」(27.9%)であった。
「必要性を感じない」「セキュリティへの不安」といった理由よりも、まずは業務環境やルールの整備が利用の前提となっている実態がうかがえる。
2.業種や組織規模によって使われる生成AIは異なる
よく利用する生成AIとして最も多かったのは「ChatGPT」(72.0%)で、次いで「Copilot」(40.3%)、「Gemini」(28.7%)となった。
一方で、業種や業務内容、組織規模によって利用される生成AIに違いが見られた。
例えば、「ChatGPT」の利用率が高いのは
金融業・保険業・不動産業(84.4%)
医療・福祉・教育・学習支援業(80.0%)
で、いずれも8割を超えている。
一方、「Copilot」は
製造業(56.2%)
情報通信業(54.5%)
で利用率が高い。
「Gemini」は
サービス業(52.9%)で比較的利用されている。
3.組織規模によって選ばれるAIにも違い
企業規模別でみると、「ChatGPT」と「Gemini」は小規模組織(11~100人)で利用率が高い一方、「Copilot」は大規模組織(1,501人以上)で利用率が高い傾向が見られた。
「Copilot」はMicrosoft Officeと連携して利用されることが多く、既存の業務システムとの親和性の高さが背景にあると考えられる。
■調査概要
調査名称:生成AIの業務活用実態調査
調査方法:Web調査
調査期間:2025年9月10日(水)~9月18日(木)
調査対象:従業員11人以上の組織に勤めるビジネスパーソン(経営者・役員・正規社員)
※無作為に配信した調査の回答データから、該当条件を満たすサンプルを抽出
有効回答:729人










