ベルシステム24、生成AI活用したコンタクトセンターでのロールプレイング研修アプリ開発
ベルシステム24ホールディングスは21日、「ヒト」と「新技術」を融合させた「次世代コンタクトセンター」の創出を目的に設立したR&D組織であるイノベーション&コミュニケーションサイエンス研究所(ICS Lab.)で、生成AIを活用し、コンタクトセンターでの実務を再現した、自動応答でのロールプレイング研修アプリを開発したと発表した。
誰もが活躍することのできる社会の実現を目指し、従来採用を見送っていた人材や、休眠労働力となっている主婦層・シニア層を中心とした人材をリスキリングすることで就業前のスキル習得支援を行う当社の「SUDAchi」において、コンタクトセンターでの問い合わせを想定したロールプレイング研修に、本アプリを導入し、検証を開始する。
日本国内では、今後さらなる労働人材不足が予測されており、企業において働き手の確保が最重要課題となっている。そのため、現在就労していない女性・シニア層の労働参入が増加傾向にあり、就労者の労働時間の延長が解決の選択肢の一つとされている。このような環境下において、同社は、休眠労働力の掘り起こしを積極的に行うとともに、さらなる人材採用・教育の効率化、高度化への迅速な対応を進めている。
今回、ICS Lab.を通じた、同社のこれまでの業務運用実績に基づいた研修ノウハウと、最先端のAI技術を組み合わせることで、実際の問い合わせ対応を想定した実践的な研修を実現する本アプリの開発に至ったという。
本アプリは、生成AIにより、コンタクトセンターでの問い合わせを想定したロールプレイングから、応対評価によるフィードバックまでを自動で行う研修用アプリ。
【主な特長】
・日本マイクロソフトが提供する「Azure OpenAI Service」上の「GPT-3.5」「GPT-4」をはじめとするAIソリューションを活用
・コンタクトセンターでの問い合わせを想定したシナリオに基づき、オペレーターとなる予定の研修参加者が、お客様役となる生成AIとの自動音声応答によるロールプレイングが可能
・時間や場所の制約を受けずに、一人でもロールプレイングが可能
・「SUDAchi」で行っている応対評価ポイントを基に、言葉遣いやお礼やお詫びの言葉の有無、依頼形での話し方になっているかなどの応対マナーに関する評価項目に合わせて、生成AIによる自動応対評価を行い、即座にフィードバックが可能
同社は、コンタクトセンターのヒトとAIのハイブリッド化を目指した新たなサービスの開発に向け、様々な検証を行っている。今後も、技術に対する正しい理解、安全面・倫理面、個人情報へ配慮し、社会課題の解決に努めていくという。