グロービス経営大学院は24日、AIによる自然言語テキスト解析エンジン「GAiDES」搭載のアンケート分析システムを導入、2023年1月期から本システムを運用しアンケートの解析時間が70%短縮されるなどの効果があったと発表した。
「GAiDES」は、学内のシンクタンク「グロービスAI経営教育研究所(略称 GAiMERi)」が独自に開発した自然言語テキスト解析エンジン。
このシステムは、AIがアンケートの中から授業の改善に役立つ記述を抽出するも。自由記述回答のうち、重要な箇所をAIがハイライト。さらに、内容に応じてラベルを分類する。科目や開講期、ラベルなどを指定した上で、回答を一覧表示することが可能。
GAiMERiが独自に開発した言語モデルシステム(GAiDES:GLOBIS AI Document Evaluation System)を使用し、過去のアンケート自由記述から、対応が必要な課題に該当する記述部分を人間が抽出・分類し、アンケート記述と課題の関係をAIに学習させることで、AIが対応が必要な課題を大量のアンケートから該当部分を抽出・分類できるようにしている。
アンケート分析システムの管理画面。上部で条件設定を行うと、下部に、条件に該当する回答があったアンケートが一覧で表示され、該当箇所がハイライトされる。上図は授業構成に関する記述部分を抽出した例示。
システム導入によって、毎四半期約6000件におよぶ中間アンケートの解析時間を70%短縮することに成功している(2023年11月時点と2024年2月時点の比較)。アンケート解析のスピードアップにより学生の学習体験を支えるバックオフィスの作業が迅速かつ的確に進み、クラス運営の改善が早まることで学生の満足度や学習体験向上が期待されるという。