広島県は13日、AI移住相談システム「あびぃちゃん」が大幅リニューアルを行い性能が向上したと発表した。
広島県では,昨年11月26日にAI技術を活用した移住相談システム「あびぃちゃん」の試験運用を開始し,相談者に応じて回答を出し分ける機能などの拡充を図ってきた。現時点の登録者は1万8千人弱にのぼり,1日当たりの相談件数は多い時で700件を超えるなど,相談機能が大きく向上している。今後も多くの人々に利用されることでAIの機械学習機能による回答精度の向上を図り,ウェブ上での相談から地域の人や関係機関につなぐ機能を拡充し,本県への移住者の増加につなげていくという。
これまでの試験運用の成果
・登録者数は,10月11日現在で17,822人(うち県外96.3%)まで増加している。(登録制のウェブ移住相談としては全国最大)
・1日当たりの相談件数は,多い日には700件以上となっている。(東京相談窓口は11.2件/日 *R1年度実績,メール・電話を含む)
・AI移住相談の利用は,東京相談窓口の営業時間(10時から18時)外の利用が82.3%であるとともに,東京都以外の県外が79.6%となっており,“いつでも・どこからでも”の相談対応が可能となっている。
・登録者アンケートによれば,「移住に関して新たな気づきがあった:23.0%」「ネット検索では入手できない情報がわかった:22.6%」など,東京相談窓口ノウハウの実装を評価する意見が69.2%あった。
・AI相談の利用者が,窓口訪問,セミナー参加,AI提供サービスの利用を行ったり,実際に広島県に移住した事例もある。
本格運用における主な機能拡充
・AI相談の利用者が自由入力欄に書き込んだ単語や文章から,AIが相談者のニーズや移住検討の熟度を判断し回答を出し分ける。
・相談者のニーズに応じた,対話の始め方や誘導パターンの種類を増やし,回答情報を大幅に増加している。
・AIが相談者の名前を呼んで話しかけることで,親近感を醸し出したり,イベント参加などによりポイントがたまって特典が提供される制度など,楽しい機能を追加している。
・ターゲットに応じた各種SNSからAI相談窓口への誘導経路や,オンラインイベントの経由などによる,AI相談から地域の人や関係機関等へのつなぎの接点を拡充している。