コンシェルジュは7日、「くしろ地域観光案内強化事業」の一環として導入する、「くしろ観光案内チャットボット」について、ノーコード対話AIプラットフォーム「kuzen(クウゼン)」を提供開始したと発表した。
「くしろ観光案内チャットボット」とは、釧路市観光コンベンション協会・釧路観光連盟が進める「くしろ地域観光案内強化事業」の一環として導入するAIチャットボット。
この「くしろ地域観光案内強化事業」は、くしろ地域の8市町村(釧路市、釧路町、厚岸町、浜中町、標茶町、弟子屈町、鶴居村、白糠町)が協力する広域での取組みとして、EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EY)がサンエス・マネジメント・システムスと連携し支援を実施している。
AIチャットボット導入の取組みとしては、北海道では初めて、複数の市町村が協力し広域で同一の仕組みを利用する先進的な事例だという。
従来、観光情報は各市町村のホームページや観光案内所を通して提供されてきたが、「知りたい情報が見つからない」「営業時間に制限がある」「言葉が通じない(外国人観光客)」など複数の課題があった。
今回の取り組みではこのような課題を解決するため、いつでもどこでも利用可能な他言語対応型のAIチャットボットを導入し、観光案内所の負荷軽減やサービス品質の向上を目指すという。
「くしろ観光案内チャットボット」の導入によって期待される効果は、デジタル化による観光客の利便性向上と、自治体をはじめとしたホスト側の負担軽減。
AIチャットボットが、多言語に対応した「バーチャル観光案内所」として機能するため、観光客は時間を問わず案内所と同等のサービスを受けることができるようになる。また、ホスト側もAIチャットボットによって収集されたデータを生かし、将来の観光戦略に役立てることが可能。
「くしろ観光案内チャットボット」は、試験運用を経て、年度内に本格稼働を開始する予定。将来的には、商業施設への送客など、地域の消費拡大にも貢献する機能を実装することで、地域CRMの要素を持つプラットフォームを目指すという。