JR西日本、北陸新幹線でAIを用いた「着雪量予測モデル」の本運用を開始

西日本旅客鉄道(JR 西日本)は11月30日、同社が取り組むデジタル技術開発の 1 つとして、2019年12月の社長会見で検証中とした、AIを用いた「着雪量予測モデル」の本運用を開始すると発表した。

北陸新幹線では、車両の台車部分に付着する雪が一定量以上見込まれる場合に、糸魚川駅上りホームで雪落とし作業を行っている。この雪落とし作業の実施発動は気象予報をもとに決定していたが、結果として車両に雪が付着していないケースもあり、不要な作業者の配置、作業実施のため運転規制により列車遅れが発生するなど、利用者に迷惑を掛ける場合があった。

そこで、雪落し作業の実施発動をより高精度化すべく、SIGNATEのデータ分析コンペティションを活用して社内外から募集したAI予測モデルから、「着雪量予測モデル」を構築し、デジタルソリューション本部データアナリティクスと連携して業務実装に向けた検証を進めてきた。2020年度から試験運用を開始し、昨年度までに一定の成果が得られたことから、今冬から本運用を開始するもの。

2022年3月までの検証により、雪落し作業実施を適切に発動し、また本モデルが車両への着雪を見逃した事は無く、従来と比較して発動の精度が向上したことが確認できた。これにより、不要な雪落し作業の実施を抑制し、以下の効果が得られるという。
(1)不要な作業者の配置を行わず、人件費を削減。
(2)糸魚川駅を通過する列車の臨時停車を減らし、北陸新幹線の安定性を維持。

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