FRONTEOは1日、同社のAIシステム「Cascade Eye」を利用した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の研究で、約450種の候補化合物をリストアップしたと発表した。
同社の創薬支援AIシステム「Cascade Eye」を利用して作成したパスウェイマップ(2020年4月24日発表)を利用して、その中に含まれる分子や遺伝子に関する論文を解析した結果、約450種の既存薬の転用候補が見つかったという。
通常の創薬研究においては、臨床試験を経て承認される確率は約1/30000であるといわれており、「Cascade Eye」を使った候補薬探索が大幅な効率化をもたらすことが示唆された。また、リストアップした450種のうちオートファジー、抗炎症関連化合物など約400種が市販されており、効果や副作用等に関する適正な治験を経たのち、今後のコロナウイルス治療薬としての活用が期待できるという。
感染症パンデミックを制するためには情報分析が必須。同社の提供するマップは包括的な論文分析により、感染症対策を主導する機関における効率的かつスピーディーな治療薬開発を支援することができるという。