AI Samurai (エーアイサムライ)は26日、特許庁が公開する特許公開公報と特許公報をデータベース化し、類似する先行技術の事例から出願予定の特許の登録が成立する可能性をランク別に評価するAI類似文献評価システム『AI Samurai』を8月から販売すると発表した。
調査結果をクレームチャート表示する斬新さに加え、日本特許文献および米国特許文献の検索が数秒で可能になる点が評価され、これまでに累積で約60社の企業がに利用しているという。
今回、利用者ら要望の多かった中国特許文献まで検索対象を拡充させた、⽇本・⽶国・中国3カ国の特許調査を短時間で⾼品質で実現する『AI Samurai DELTA』が誕生した。
事業を進める上で、企画段階から市場投入の販売段階までの間には、様々な特許調査の実施を行う必要がある。出願するに際して、対象発明に特許性(新規性、進歩性)があるか否かを調べる先行技術調査、対象製品又は技術が抵触する第三者特許があるかを調べるクリアランス調査、対象特許の有効性を調べる無効資料調査等、特許調査の種類は様々。しかしこの特許調査には膨大な費用と時間を要する為、国内(日本)特許文献のみならず、幅広く海外特許も含めて気軽に全ての特許調査を行うことは困難な状況にる。
一方、世界知的所有権機関(WIPO)によると、2018年の中国の特許出願件数は前年比12%増の154万件に達したと発表がされている。今や中国の特許出願は8年連続で首位となっており、世界全体の5割近くを占めている。中でも、人工知能(AI)をはじめとする最先端の技術分野で、中国は世界をリードする構図が鮮明化しており、今後中国特許の重要性が一層高まることが推測される。
このような状況下において、特許調査において中国特許文献を検索せずして、特許の質を担保できるのか、技術開発を進めるうえで中国特許の存在を無視出来ないことは明らかだという。
そこでAI Samuraiでは、年間出願件数がおよそ31万件と減少傾向にある日本を全力で応援するため、これまで対応していた日本・米国の特許データベース版「AI Samurai」を進化させ、新たに中国特許文献を搭載したAI類似文献評価システム『AI Samurai DELTA』の開発を進め、近日中の発売に向けて準備を進めている。