AIロボットベンチャーのハタプロは9日、高齢社会における持続可能な地域づくりに貢献するため「AIロボットによる高齢者の口腔と摂食嚥下の機能維持・向上支援プログラム(オーラル(口腔)フレイル予防プログラム)」を、「武田病院グループ」と連携のもと、京都市産業観光局及び京都高度技術研究所の支援を受け、研究開発に取り組んでおり、その一環として実証実験を行うと発表した。
ハタプロは、京都高度技術研究所主催の、京都の医療従事者から臨床ニーズの発表を行う「京都臨床ニーズマッチング会」(2019年11月22日開催)において、武田病院グループとAIの共同研究を行い、地域社会の課題解決に取り組むことで同意した(2020年4月27日、共同研究契約書締結)。
その研究の一環として、ハタプロが製造・販売をおこなうAIロボット「ZUKKU(ズック)」に搭載されている自動対話技術と画像解析技術を応用し、武田病院グループが提供する医療介護技術及び関連情報を学習させた「オーラル(口腔)フレイル予防プログラム」のプロトタイプを開発し、11月10日から実証実験を開始する。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、口腔機能訓練など、フレイル予防対策の取組が難しくなってきているという。コロナ禍における高齢者のオーラル(口腔)フレイル発症リスク軽減や医療・福祉施設の人手不足解消及び働き方改革の促進のため、実証実験を通して、システムの改善を行い、高齢者のQOLの向上を目指す。
AIロボットとの対話形式でおこなうフレイルチェック及び口腔機能のトレーニングを搭載。利用者の状態やレベルに合わせて提供内容の変更が可能なため、無理なく継続できるようアルゴリズムを構築するという。
実証実験は、武田病院グループの施設内で、11月10日、13日、18日、20日、25日の計5日行われる。