シナモンAI、「アニメーション自動着色AI」をギークピクチュアズへ提供開始

人工知能(AI)ソリューションを提供するシナモン (シナモンAI)は19日、映像・グラフィック・アニメーション・CGIコンテンツなどの企画制作を行うギークピクチュアズへ、アニメ自動着色AIの提供を開始したと発表した。

シナモンAIとギークピクチュアズでは、本アニメ自動着色AIをはじめとする様々なAI技術の活用を通じて、アニメ産業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進するという。

アニメ制作には30分ほどのアニメでも数千枚以上のセル画を描くことが必要で、セル画の着色には一定のスキルを持った人間の手作業が求められる。これまで、多くのアニメ制作会社では、専門的なスキルを持った職人を自社で採用するか、セル画の色付けを専門的に扱う海外のアウトソーシング会社に依頼をすることが一般的だった。アニメ産業はクールジャパン戦略の一角を担う日本のソフトパワーを強化する重要な産業だが、アニメ制作現場における専門人材の不足は大きな課題となっている。

シナモンAIは、「創造あふれる世界を、AIと共に」をミッションに、産業レベルでの変革を生み出すDXの推進を支援している。今回、アニメ産業の変革に向けて、シナモンAIとギークピクチュアズは共同で本プロジェクトを推進していく。

シナモンAIが提供するアニメ自動着色AIを活用することで、これまでの成果物よりも正確かつスピーディーな着色を実現。具体的には、AIの自動処理により全体の処理枚数のキャパシティを増やすことで、アニメ制作者の高付加価値業務を増やし、アニメ産業のDXに取り組む。

アニメ自動着色AIは、業務負荷が高い色付け業務に対してAIを導入し、アニメ制作者の生産性を向上させることを目的としている。システムの構成としては、セル画の前処理から着色までの各フローにおいてAI技術を活用。具体的には、ピクセル値単位における着色精度が96%と、非常に高い水準での着色ができ、セル画への色付け業務の時間を1/10に短縮、コストも50%以上の削減が可能になるという。今後は、必要に応じてペイントツールとの連携インターフェイスも視野に、システムの構築を検討していく。

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