TRUST SMITHは3月31日、階段や段差などの障害に対する走破性を重視したラストワンマイル(物流拠点やスーパー、飲食店などから届け先まで)向けの自動配送ロボットの開発に着手したと発表した。本技術は、物流業界の課題解決に繋がるだけでなく、新型コロナウイルス感染症対策にも期待できるという。
近年、物流業界は、EC市場の拡大によりニーズが高まっている一方で、人手不足や労働の激務化などが大きな問題となっている。また、新型コロナウイルス感染症の影響から、利用者はもちろんのことドライバーも常に感染リスクがある。
政府は、このような物流業界の課題を解決するため、2021年に自動配送ロボットの公道使用を認めることを発表。それにより、これまで参入が不可能だったラストワンマイルでの搬送ロボットの導入が可能となり、市場が爆発的に伸びることが見込まれるという。
同社はこれまで、トラックの自動運転技術を始めフォークリフトの衝突防止システムなど様々なソリューション開発を行ってきた。
これまで開発を進めてきた既存のAGVでは、段差の乗り上げや不整地での走行が不可能だった。そのため、今回の自動搬送ロボットでは、グリップ力のあるタイヤを用いた四輪駆動式を採用し、歩道走行中に現れる軽微な段差の乗り上げを可能にする。
また今後は、研究開発チームで取り組んできた階段の昇降に対応するような4脚歩行(犬型)ロボットの開発にも引き続き注力する予定だという。