BEDOREは29日、城南信用金庫が金庫内での問い合わせ業務の効率化を目指し、深層学習と自然言語処理 (NLP) を活用したBEDOREの自動対話エンジン「BEDORE(ベドア) Conversation」をAIチャットボットとして採用したと発表した。
城南信用金庫では、業務の多様化やコロナ禍による在宅勤務によって、職員からの問い合わせ業務が増加し、結果として問い合わせに対するリアクションが遅延するという課題を抱えていた。
回答結果が得られるまで業務が停滞するケースも多々あったため、金庫内の問い合わせ業務効率化を早急に実現すべく、AIチャットボット導入が検討されてきた。
「BEDORE Conversation」の導入に先立ち、既に課題が顕在化していた3部署(人事部・お客様応援部・未来システム戦略室)を中心に、170件のFAQを基にエンジンを構築して、1カ月間のPoCを実施した。その結果、一括精度評価では、標準的なチャットボットの回答精度70%を大幅に超える94%という高い回答精度を実現し、また、管理画面の操作支援とメンテナンス作業に対しても導入前の段階で高い評価を得ることができた。
「BEDORE Conversation」の導入によって新しいナレッジアクセス環境が形成され、適切でスピーディーな自動応答を実現。またインターフェースについては、全職員に貸与しているスマートフォンを活用することで、場所にとらわれない利便性を担保している。
導入後は問い合わせの約4~6割が自動応答となるため、年間の対応工数を半減させられる見込みだという。
まずは人事部・お客様応援部・事務統轄部、未来システム戦略室の4部署への問い合わせにて活用し、中長期的には全部署へ拡大し、全職員の生産性向上を目指す予定。
将来的には、高い日本語対話性能を実現するBEDORE Conversationの特性を活かして、顧客からの問い合わせ業務への導入についても検証していく考えだという。