メドメイン、「浸潤性乳管癌」の検出を可能にする人工知能の開発に成功

デジタル病理支援ソリューション「PidPort」を提供するメドメインは2日、Deep Learning(深層学習)を用いることで、「浸潤性乳管癌」の検出を可能にする人工知能の開発に成功したと発表した。

また、この開発に関する論文をMDPIが発行するCancersに投稿し、2021年10月26日にArtificial Intelligence in Oncologyの特集にて掲載されたことを発表した。

本研究は、2021年7月にMIDL学会で国際発表し、論文発表した「転移学習(Transfer Learning)の基盤技術創出」に関する研究を発展的に応用させた研究成果。わが国においては、乳癌の罹患率が上昇を続けており、「最新がん統計」によれば、女性の生涯罹患率は10%を超えてきているという。生検による良性・悪性の診断に加え、術中迅速病理診断や治療方針決定に重要な評価項目の検索など、乳腺領域における病理診断の重要性は極めて高いと考えられている。

今回の研究の目的は、乳腺病理組織デジタル標本において、浸潤性乳管癌(invasive ductal carcinoma: IDC)の検出を可能にする人工知能を深層学習を用いることで開発することにある。

本研究では国内の複数の医療機関から乳腺病理組織標本の提供を受け、partial fine-tuning法 (Proceedings of Machine Learning Research 143:338-353, 2021) による転移学習ならびに弱教師あり学習(weakly-supervised learning)を行うことで、複数の病理医による精密且つ大量のアノテーションデータを用いることなく、浸潤性乳管癌を検出する人工知能を開発した。また、開発した人工知能は教師データとは異なる検証症例を活用し、精度の検証を行った。

開発したモデルを、生検標本、手術標本、ならびに公的データベース(TCGA)からの標本により検証したところ、いずれの検証症例においても、ROC-AUCが0.95~0.98という極めて高い精度の結果が得られた。また、ヒートマップにより表示された人工知能が検出した浸潤性乳管癌を示唆する領域は、病理医による検証の結果、妥当であることが確認されたという。

従来同社から発表してきた既存モデルの開発方法を革新的に発展させることができ、詳細な病理医によるアノテーションデータから得られる画像特徴を大量に用いることなく、既存のモデルからの転移学習ならびに標本レベルでの分類情報(診断情報)付与のみで効率的かつ高精度の深層学習型人工知能を開発することに成功したという。

今回開発した人工知能モデルの検証を、さらに複数施設並びに大規模症例にて行い、検証を進めるとともに、転移学習における基礎的研究開発を躍進していくという。

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