エッジAIアルゴリズムを開発・提供するエイシングは14日、AIモデルを構築するための開発環境「AiiR Cloud β版(エアー・クラウド・ベータ版)」をモニター企業へ順次展開を開始すると発表したす。
「AiiR Cloud β版」では、ARM社のCortex-M0でも動作する独自の超軽量エッジAIアルゴリズム「MST(メモリー・セービング・ツリー)」が試用可能。ユーザー企業の社内で手軽にエッジAIモデルを構築することで、性能評価やエッジAI活用のイメージの具体化に寄与するという。
エイシングは、独自AIアルゴリズムの秘匿化のため、これまではエイシング側でAIモデルを構築していた。しかし、DX、AIへの取り組みが加速する中で、AIの開発会社でなくともAI開発が出来る環境も整いつつある。自社内で直接AIモデル構築を試みたい、という相談もあるという。
そこでエイシングは、エッジAIアルゴリズムの開発・提供のリーディングカンパニーとして、時代のニーズに合わせてAI開発の普及や利用促進を図りたく、「AiiR Cloud β版」をリリースする。「AiiR Cloud β版」では、「MST」の3つの特徴①軽量かつ高速②高精度➂更新性をWebブラウザ上で試せる。Pythonユーザーに慣れ親しまれているJupyterHub上で、ライブラリを呼び出す感覚で「MST」を使うことが出来る。
AIモデルを構築した後は、エッジ(実機)での検証作業段階に移る。その際は、エイシングが2021年5月に発表した「AiiR-M1モジュール」も利用できる。同モジュールは、直接パソコンに繋いで簡単に利用できる。さらに、接続方式にはUSB以外にもUARTを選択可能で導入検証作業を快適に進められるようになっている。
エイシングでは、「AiiR Cloud β版」の提供開始に伴い、モニター企業を10社限定で募集している。モニター企業については、エントリーの上、厳正な審査に基づいて決定する。