AIプラットフォームを提供するAI insideは20日、「DX Suite」のAI-OCR機能を拡充し、新たな非定型帳票モデルとして保険加入時に発行される「保険証券」の読取に対応したと発表した。
今回の対応帳票の拡充により、保険証券の内容の読取をAI-OCRによって効率化し、過去に販売した保険内容のデータベース化を支援する。データ活用により、顧客への最適なプラン提案を実現するなど、業務効率化によりコア業務へ専念できる環境づくりと保険業界のDX推進に貢献するという。
時代のデジタル化の流れとともに、保険業界でもペーパーレスが進みつつあるなか、デジタル化戦略を策定している保険会社の割合は全体の半数以下の47%に留まっているという。 2020年度における保険の新規加入数は約1135万件に及び、これらの膨大な件数の手続きにおいて、いまだ紙帳票でのやりとりが多く残っている。
各種保険の新規加入時には、補償内容や保険料などが記載された保険証券が発行される。営業担当者が法人企業の顧客へ最適な保険プランを提案する有効な手段として、既に加入している保険証券の内容と新しいプランを比較した分析表を作成するケースがある。その場合、過去に販売した保険証券の内容を目視で確認した上で必要情報を手入力している。過去に販売した保険はバリエーションが豊富である上、大企業などは従業員数に比例して入力項目が多くなることもあり、従来の分析表作成には多大な時間と労力がかかっていた。
保険証券の読取に対応した「DX Suite」のAI-OCRを活用することで、契約者情報だけでなく、保険料や契約内容・解約返戻金・その他特約などを含めた保険証券内の33項目を迅速にデジタルデータ化することができる。これにより、従来発生していた手入力業務の工数を低減し、人的な入力ミスも防げるようになる。さらに、他システムと連携することで、分析表作成の自動化も可能になる。