アジラは13日、施設向けAI警備システム「アジラ」を、立命館大学・大阪いばらきキャンパスに導入し、試験運用を開始したと発表した。
社会インフラや大型施設などでは、近年防犯対策として多数のカメラが設置されており、人々の安全・安心に対する意識が高まる一方で、膨大な映像の中から異常を瞬時に判別・通知し、警備員が即応することにより、犯罪の未然防止や、緊急・救急要請の迅速化への要望も増えてきている。
同学の取り組みとして、キャンパスに設置する既存の防犯カメラに施設向けAI警備システム「アジラ」を導入し、試験運用をスタートしている。キャンパス全体を幅広くカバーする防犯カメラに行動認識AI技術を搭載した大規模な実運用は、大学では日本初の事例だという。「アジラ」の導入により、カメラの運用機能の効率化や事件・事故発生時の迅速な対応が可能となり、今後実装予定の車椅子や白杖をもった人の検知機能などを利用することで、地域と密着したすべての人に優しい安心・安全なキャンパスづくりを支援する。
「アジラ」は、世界トップクラスの行動認識AI技術を基にした防犯・見守りシステム。既存のカメラをAI化し、異常行動(転倒、卒倒、ケンカ、破壊行動)や不審行動(千鳥足、ふらつき、違和感行動)を検出したときのみ、瞬時に映像を通知することができるため、映像を監視する警備員の業務を軽減でき、見逃しや見落しも無くすことができる。
「アジラ」の特徴
・事件事故の予兆行動を検知ー特許取得の「違和感検知」
各カメラ画角における通常行動をAIが自律学習し、学習した通常行動から逸脱した動きを「違和感」として検知。不審な行動や、予期しない危険行動を網羅的に捕捉し即時通知することで、事件事故の未然防止に繋げる。
・AIの眼で24時間365日モニタリング
数百台規模のカメラ映像もAIが常に映像をモニタリングし、異常が起きた際には自動で検知、即時通知。人の眼だけでは捉えきれない些細な動きも見逃さず、広範囲における見落としも軽減する。
・初期コストは0、サーバー1台で50台分の映像を処理
使用中のカメラをそのまま利用することが可能で、導入の障壁となりやすい初期コストの負担がない。サーバー1台で最大50台分のカメラ映像を解析できるため、大規模な施設では運用コストも安価。
・セキュアな環境で利用可能
ローカルで完結するネットワーク構成により外部へ映像流出するリスクがなく、セキュアな環境での利用が可能。
今後は「白杖・車椅子の方を検知する機能」や「利用者の動線を分析する機能」、「迷子検索」等も実装予定。より快適な施設を実現するプロダクトにアップデートしていく。