生成AIコンサルティングサービスを展開するDoorkelは26日、GPTを始めとした生成AI技術を活用した業務支援ツールの提供を開始すると発表した。
Doorkelは、これまで高等教育機関を中心にマーケティングツールの提供・導入支援を進めてきた。この事業展開の過程で、多くの教育機関から煩雑な事務作業を効率化したいという強い要望が寄せられていた。特に学内業務においては、情報の伝達や管理が煩雑となることが頻繁で、それに伴いミスや遅延が生じることが少なくなかった。
このような要望と背景を受けて、Doorkelは生成AI技術を活用し、業務改善ツールを開発した。生成AIの進化により、これまで人力でしか行えなかった情報の整理、共有作業、そして一部の応対業務を自動化することが可能となり、学内業務の効率化が実現されているという。
さらに、一般企業でも同じような課題が認識されており、新たなソリューションの需要が高まっている。そのため、Doorkelは学校という枠を超えて、一般企業向けに「Doorkel Mailer」や「Doorkel Assistant」を提供する方針を固めた。
Doorkel Mailerは日々発生する問い合わせ対応業務を生成AIによって自動化、対応工数を大幅に削減する。
社内ドキュメントや過去の応対履歴などから、各社独自の回答エンジンを作り最適な応対内容を生成する。
主要な機能
1.問い合わせメールに対して返答用文面を自動生成
LLM(大規模言語モデル)を利用し、受信した問い合わせに対して返答用文面を自動生成する。文面を確認し、必要に応じて微修正をした上で返信することで対応工数を大幅に削減できる。
2.社内ナレッジを用いた会社独自の回答エンジンの作成機能
これまで問い合わせ時に参照していた社内ドキュメントや、よくある質問集などを事前に学習させておくことで、一般的に公開されているGPTソリューションでは生成できなかった独自の情報を参照した上で返信のための文面を生成する。
3.要望に応じて国内サーバー上での提供などにカスタマイズ可能
セキュリティの観点で国内サーバーでの提供を希望される場合は、セルフホスティングのサーバーにて提供も対応可能。(別途費用見積もり)
Doorkel Assistantはメールをはじめとするコミュニケーションツールのやり取りをLLM(大規模言語モデル)が分析し、営業やカスタマーサポートの担当者が手にした重要な情報を抽出し各種CRMに自動登録する。ブラックボックス化しがちな各担当者のやり取りを把握したり、退職時の引き継ぎトラブルを防止し円滑な取引を実現する。
主要な機能
1.営業マンとクライアントのメールやりとりを自動でサマリー
過去受信したメールをLLMによって数秒で読める内容に自動要約する。現状把握や引き継ぎ時など、どのようなやりとりが発生していたかを素早く把握できるようになる。
2.新たに決まったTODOや商談予定、イベントなどを自動でカレンダーツールに登録
TODO管理ツールやカレンダーなどへの登録忘れを防いで、重要な商談機会や信頼損失を防ぐ。
3.クライアントの担当者情報などを自動で最新情報に更新
署名欄や文章内から、担当者の連絡先、部署名、担当分野などの最新情報を常に取得、CRMなどに自動転送する。
4.業界特化した情報の収集にも対応
上記に加え、業界に特化した情報の収集にもカスタマイズ対応可能。例えば人材採用現場における、採用候補者の最新の志望度合い、就職先の選定条件や選定軸などを自動でATS(採用管理システム)に登録するなどのユースケースに対応する。