次世代金融インフラの提供を通して組込型金融を実現するFinatextグループのナウキャストは21日、相鉄ホールディングスが主導する相鉄グループのChatGPT導入プロジェクトを支援すると発表した。
具体的には、相鉄グループの社内文書と連携した専用のChatGPT環境を用いて、業務効率化および高度化のユースケースを探るPoC(Proof of Concept:概念実証)を実施する。
現在、ChatGPTなどの生成AIを業務に取り入れ、顧客体験や生産性を向上させる取り組みが盛んに行われている。運輸業、流通業、不動産業、ホテル業など生活密着型の事業を多数展開する相鉄グループでは、コロナ禍を経て需要回復が進み人手が不足する中でもさらなる価値創造に取り組むために、業務の効率化や生産性の向上が大きな課題となっていた。ナウキャストはこれまで、大規模言語モデル(Large Language Models:「LLM」)活用の専門チーム『ナウキャストLLMラボ』を発足し、主に金融事業者を対象とした業務効率化のPoCを実施するなど、生成AIをデータエンジニアリングに取り入れて事業者の業務を支援する取り組みを続けてきた。
ナウキャストは、今回のPoCの結果を踏まえて対象業務の範囲拡大や機能強化を行い、相鉄ホールディングスが2024年度内に目指す実用化を引き続き支援していくという。
■PoCの概要
◯目的
業務効率化や価値創出につながるChat GPTのユースケースの探索
◯試行する会社および参加人数
相鉄グループ17社、約500名
◯対象業務
議事録やメールの作成、社内文書の作成や検索、情報収集、アイデア創出、プログラム作成など
◯試行期間
2023年12月~2024年3月(予定)