日本IBM、AIを活用したリアルタイム創薬プラットフォーム事業の推進に向け共同研究を開始

日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は18日、医薬基盤・健康・栄養研究所、大阪府立病院機構大阪国際がんセンターとAIを活用したリアルタイム創薬プラットフォーム事業の推進に向け合意し、3月から共同で研究を開始したと発表した。

三者はまず、患者への説明、同意の取得や書類作成支援などをはじめとする生成AIを活用したシステムの構築と社会実装に向けた検証を2025年3月末に向けて推進する。

現在、医薬品開発は、試行錯誤の創薬研究や臨床試験に依存し、膨大な時間とコストがかかっている。創薬の成功率を高めていくためには、経時的な臨床情報を計画的に収集し、大量の質の高いデータを解析していくことが不可欠。その実現のためには、患者への説明や同意の取得、問診による臨床データの収集など、医療現場におけるさまざまな人間系の業務を時間や手間をかけず、適切かつ最適な内容で入手できるようにしていくことが急務となっている。

今回の共同研究では、医師や看護師が必要なデータを適切かつ手間をかけずに入手できるよう、生成AIを活用した患者への説明や同意を取得するシステムなどを構築し、医療者の働き方改革の実現を目指す。新システムの構築では、IBMのAI およびデータのプラットフォームであるIBM watsonxでAIの基盤を構築し、その基盤上で医療に活用できる生成AIを開発していく。

生成AIを実臨床の現場で活用していくためには、医療現場の実態を正しく理解して本当に役に立つサービスを実現する一方で、AIのリスクを把握して安全な仕組みと運用体制を構築する必要がある。三者は今後、生成AIを医療現場に導入し、医療者にとって役立つAIサービスを安全に利用できる仕組みづくりの実現を目指していくという。

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「IBM watsonx」
日本アイ・ビー・エム

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