ウィ・キャン、AIによるハラスメント相談システム(医療版)の運用を開始

医療・福祉業界に特化したカスタマーハラスメント(カスハラ)相談センターを運営するウィ・キャンは5日、AIを活用した「患者・家族等からのハラスメント対策」に関する新たな相談システムを開発したと発表した。

この新システムは、カスハラへの対応力を飛躍的に向上させ、利用者が迅速かつ的確に初期対応を行うことを可能にすることを目指している。

同社は2017年から、電話やメールを通じて「医療・福祉業界に特化したカスタマーハラスメント(カスハラ)相談センター」を運営してきた。今回、患者や利用者からのクレームおよびカスハラへの対応力を向上させるため、AIによる新たな相談システムを開発した。

東京都医師会、横浜市医師会の会員、さらには埼玉県、東京都、福岡県、横浜市、町田市などの在宅医療・介護従事者から多くのカスハラ相談が寄せられ、相談件数の増加に対応するためにこのシステムが開発された。

AIがカスハラ相談に対応する「医療版・DFS(ディフェンス・フォース・サービス)AI相談ロボット君」は「カスハラ相談センター」に寄せられた膨大なクレームやハラスメント情報を基に、AIが瞬時に回答を行うシステムとして開発された。

このシステムは2024年10月から東京都および横浜市医師会で運用を開始した。クレームやカスハラ対策において最も重要なのは初期対応。「医療版・DFS AI相談ロボット君」はこれまでに収集した患者や利用者からのクレームやカスハラ相談の事例とその回答に基づいて学習し、適切な対応策を即座に提案する。この提案を参考にすることで、相談者は迅速かつ的確に初期対応を行うことが可能となる。また、スマートフォン版も開発したので、いつでもどこでも気軽に相談できる。

以下のような機能が備わっている。
(1) 「過去のカスハラ相談と回答が閲覧可能」
これまでのデータが蓄積され、データベース化されているため事例の検索が行える。事例検索により、類似案件の対応方法を理解し、参考にできる。
(2)「情報が常にアップデートされている」
カスハラは時代とともに変化する。相談の内容は随時入力され、AIが学習することで最新の回答が得られる。
(3)「人によるバックアップ体制も完備」
相談者がロボット君の回答に「満足できない」、または「質問や疑問がある」場合は、直接相談員に連絡したり、メールで相談できる体制が整っている。

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