行動認識AIのアジラ、医師との連携で「骨粗しょう症」に関する共同研究を開始

アジラは6月30日、行動認識AIを活用した骨粗しょう症の早期発見を支援する共同研究を、佐久医療センター小川貴久医師と共に開始したと発表した。

アジラの行動認識AIの技術を、医療へ転用するのは初めての試みだという。本研究により、骨粗しょう症研究の早期発見・早期治療の実現を目指すという。

アジラはこれまで、行動認識AIを中心とした様々な映像解析技術開発に取り組んできた。同技術のユースケースとしては、大型商業施設やキャンパスにおける防犯活用や快適な空間価値の向上、さらには顧客行動の分析に基づいたマーケティング活用など様々な用途が期待されている。

医療業界における当技術の可能性を高めるべく、骨粗しょう症に関して高い知見を持つ佐久医療センター整形外科の小川医師(整形外科専門医・公衆衛生修士・医学博士)と共同研究契約を締結した。同社がもつ行動認識技術と小川医師の持つ骨粗しょう症に関する知見を融合させ、骨粗しょう症の早期発見に関する研究の更なる推進を目指すという。

共同研究の概要

研究テーマ:行動認識AIを用いた骨粗しょう症の初期症状検知システムの基礎検討
研究内容:画像から人物の姿勢や歩容を医学的知見をもとに分析し、初期症状を判定
担当医師:小川貴久医師

■行動認識AIとは
行動認識AIとは「人の行動に特化したAI解析技術」を指す。
行動認識(Action Recognition)は、人物の行動を認識するアルゴリズムであり、一般的なカメラからのRGBデータをはじめ、RGBデータに深さ情報を追加したRGBD データや、各種加速度センサやモーションセンサ計測データを活用したものなど、様々な入力データに対するアルゴリズムの研究が行われている。特にカメラからのRGBデータを活用した行動認識アルゴリズムは、人物にセンサを取り付ける必要がなく、一般的なカメラで取得可能なRGBデータのみで解析を行うことが可能であるため、様々な業界において行動認識の活用が期待されている。

アジラでは行動認識AIの限りない可能性を究め、「行動予測」技術において事件や事故を未然防止につなげ、快適な空間価値の構築をはかることを目指している。カメラ毎での「人物の行動情報」「人物属性情報」「人物心理情報」「環境情報」といった情報の収集や分析にあわせ、これら情報をカメラ間でも共有(マルチカメラトラッキング)し、行動予測につなげる。

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