電通国際情報サービス(ISID)は8日、2024年1月1日から、自治体向けにセキュアな生成AI環境を構築するサービス「minnect AIアシスト(ミネクト エーアイアシスト)」を提供開始すると発表した。
同サービスは、ISIDが提供するChatGPTソリューション「Know Narrator(ノウナレーター)」を基盤とし、自治体職員が通常業務を行うLGWAN(総合行政ネットワーク:Local Government Wide Area Network)上でChatGPTを利用できるもの。また、議事録や例規集など、自治体特有の庁内文書をChatGPTが参照できる機能により、正確な情報に基づいて回答が得られ、庁内業務の生産性向上に貢献する。
正式な提供開始に先立って、2023年11月から東京都青梅市、静岡県磐田市をはじめ4自治体が「minnect AIアシスト」のトライアル利用を開始している。
「minnect AIアシスト」は、ISIDが自治体向けに提供するサービス「minnect」シリーズの一つで、2022年に発売を開始した行政手続きの申請を一元管理できる「minnect申請管理システム」に続く第2弾製品となる。
「minnect AIアシスト」により、自治体職員は通常業務を行うLGWAN上でChatGPTを安心・安全に利用できる。ユーザーのアクセス管理機能により、部署ごとの情報管理を可能にするほか、庁内に保有する自治体特有の文書をChatGPTが参照する機能も有しており、正確な情報に基づいた回答を得ることが可能。
主要な特長は以下のとおり。
1. 導入後の伴走型サポート
環境構築だけでなく、適用業務の特定や活用方法についても経験豊富な技術スタッフがサポートする。
2. 安価かつ固定金額での価格体系
共同利用型により、安価な価格体系を実現している。
また、文字数に応じた固定価格で利用できるため、予算策定が容易。
3.庁内文書のプリセット機能
各自治体の議事録や議会答弁、例規集などを参照するよう予め登録できるため、ChatGPTが正確な情報に基づいて回答する。
4.紙文書の電子データ化対応
紙文書もPDF化もしくはAI-OCRなどで電子データ化して登録することで、ChatGPTが参照可能となる。
5.セキュアな環境提供
LGWAN環境下でのセキュアな環境を提供する。
また、マイクロソフトが提供する Azure OpenAI Service を利用し、各自治体の情報をAIモデルの学習に活用しないため、安心して利用可能。
今後も、「minnect AIアシスト」は、自治体の利用ニーズに合わせて機能強化を行い、業務効率向上を支援していく。また、minnectシリーズをはじめとする自治体向けソリューションの拡充を図り、自治体のDX推進を支援していくという。