大日本印刷(DNP)は24日、グループの全社員がAI(人工知能)関連の開発や利活用を行う際の基盤となる「DNPグループAI倫理方針」を策定したと発表した。
DNPグループは、この方針に基づき、AIの適切かつ効果的・効率的な利活用を推進し、事業活動・研究開発活動等での価値創出を加速させていくという。
近年、世界的にAIの利活用が進む中で、AIの不適切な使用による人権やプライバシーの侵害、差別の助長、偽情報の発信などが課題となっている。これらの課題に対し、主要7カ国(G7)による「国際指針」や欧州連合(EU)による包括的規制となる「AI法」など、世界標準のルールづくりが行われている。
こうした状況に対してDNPグループは、持続可能なより良い社会、より心豊かな暮らしの実現に向けて、AIを価値創出に適切かつ効果的・効率的に利活用していくため、「DNPグループAI倫理方針」を策定した。
「DNPグループAI倫理方針」
DNPグループは本方針の遵守を徹底するとともに、AI関連の技術・社会環境・価値観・法令等の変化・進化への理解も深めて、積極的にAIを利活用していく。本方針は、AIに関わる全ての事業と、業務プロセス等におけるAIの利活用に適用する。主な内容は次の通り。
1.法令等の遵守
AIの利活用に際して、関連する法令や各種規制を遵守する。
2.公正性・公平性の確保
AIの利活用に際して、偏見や差別を生むことなく、誰に対しても公正・公平になるように努める。
3.プライバシーの保護
AIの利活用に際して、個人のプライバシーに配慮し、保護するように努める。
4.透明性・説明性の追求
AIの出力結果に対して透明性を重視し、説明できるように努める。
5.人材の育成
AIの利便性やリスクを認識した上でAIの利活用を推進するため、専門人材を育成していく。