OKI、南海電鉄が実施するAIを用いた踏切異常検知の導入試験に参加

OKIは、南海電気鉄道が3月15日から実施するAIを用いた踏切異常検知の導入試験に、丸紅ネットワークソリューションズとともに参加する。

本試験では、OKIと丸紅ネットワークが共同開発した「踏切滞留AI検知システム」を用いて、人道踏切に既設されている監視カメラの映像をリアルタイムにAI画像処理し、踏切内に滞留する人や自転車を検知する。滞留を検知した際は連動する特殊信号発光機により接近する列車の運転手に異常を知らせ、踏切事故の未然防止につなげる。南海電鉄では本試験での検証を経て、2024年度以降に本システムの本格導入を目指すという。

踏切事故の発生は、列車の運休や遅れなどを引き起こし、多くの乗客に影響を及ぼす。踏切の安全対策としては従来、車を対象とした障害物検知装置があるが、今回は人道踏切において、人や自転車を対象とした滞留検知の試験を実施する。

「踏切滞留AI検知システム」は、骨格検知技術やAIエッジ技術などを活用し、踏切に設置したカメラの映像をその場で高精度かつリアルタイムにAI画像処理することで、踏切遮断桿降下後に踏切内に滞留する人や自転車を検知するシステム。現地の特殊信号発光機と連動させることで、滞留検知から指令所などへの発報、さらには運転手への停止信号現示までをワンストップで実現し、踏切事故の未然防止を支援する。なお今回の実験では、人道踏切の監視用に既設されている監視カメラを使用することで、新規のカメラ設置を不要とし、容易かつ安価なシステム導入を可能とした。

導入試験の概要
1. 試験開始予定日:2024年3月15日
2. 対象踏切:高野線・中百舌鳥2号踏切(大阪府堺市金岡町1477先)
3. 検証内容:踏切に設置している監視カメラの映像をAIで分析し、踏切内の滞留を検知した際には特殊信号発光機と連動して、踏切に接近する列車の運転士に停止信号で知らせる機能を検証

踏切滞留AI検知システムの概要

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