Institution for a Global Society (IGS)は、石川県初の事例として、金沢大学附属高等学校に、地域貢献力や課題解決力などの「学力以外の資質・能力」を可視化する、評価ツール「Ai GROW」を導入決定することが決定したと発表した。
「Ai GROW」とは、学力と異なり、テストで評価が難しいとされる「学力以外の資質・能力(思考力、判断力、表現力等)」を可視化する評価ツール。能力を生徒同士で評価し、評価の偏りや忖度をAIで補正することで、公正な評価を実現。国内外で200校以上の学校に導入されているという。
金沢大学附属高等学校は、イノベーティブなグローバル人材育成を目的とする文部科学省の事業「WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)」の、北陸唯一の拠点校。本導入は、地域課題解決などのWWL独自の教育に関する効果検証を目的としている。
同校は、文部科学省のWWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業における、「持続可能な世界を実現し,Society5.0を牽引するグローバル・リーダーの育成」を掲げている。
WWLの特徴に「地域課題解決」をテーマにしたカリキュラムがあり、金沢大学附属高等学校では、「地域活性化プロジェクト」の1つとして「竪町 Art Spiral」において、金沢21世紀美術館や竪町商店街との協力を得て,「かなざわ未来芸術祭」のオンラインでの開催の在り方を探究するなど、地域の企業や行政と協力しながら生徒が地域課題解決に取り組んでいる。
これらの教育効果を可視化するため、学力では可視化できない力である「地域貢献力」や「課題解決力」を定量化する評価ツール「Ai GROW」が、石川県で初めて導入決定した。
「Ai GROW」は生徒同士で互いの能力を評価する360度評価ツールであり、生徒同士の評価の忖度や偏りはAI(人工知能)が補正することで、公正な評価を実現している。
第1回目の受検日は1月21日を予定しており、今後定期的に受検することで、生徒の能力の成長を測ることができるという。
Ai GROW (アイ・グロー)とは、児童・生徒・学生の資質・能力と、各種教育活動の教育効果を定量化する教育機関向け評価ツール。
スマートフォンやタブレット端末により、潜在性格診断(IAT)と能力評価(自己評価・相互評価)を行い、相互評価にAIの補正を加えることにより、評価バイアスを極小化。結果を可視化・定量化し、即時フィードバックすることが可能。
2019年4月のリリース以来、約200の学校が利用。経済産業省「未来の教室」実証事業、埼玉県戸田市の実証事業の教育効果検証にも採用されている他、「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」、「WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業」「SSH(スーパーサイエンスハイスクール)」(以上、文部科学省)の効果検証にも活用されている。