AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)技術開発の mtes Neural Networks(mtesNN)は11日、AIカメラを使い人の転倒を検知できる「ヤモリン転倒検知システム」を開発したと発表した。
本システムは、画像分析機能を備えたAIカメラが半径10メートル、約120度の範囲で人の転倒を検知し、LINEやslackに通知する仕組みになっている。本システムを使えば、医療や介護施設などで起きる高齢者の転倒事故を直ちに検知することが可能となり、慢性化する人手不足やコロナ禍による対人接触の制限などで不安視される現場崩壊を防ぐことにつながるという。6月から販売を始め、価格はAIカメラ1台あたり月額2500円を予定している。初年度に3万台の導入を目指すという。
多くの高齢者が入居する介護や福祉施設では、少子高齢化のなかで介護士などの人手不足が深刻化するなかで入居する高齢者の転倒事故などへの対応力が低下してしまう。また医療や介護施設においては、新型コロナウイルスの集団感染が発生し人との接触を制限するなかで日常業務を遂行しなくてはいけなくなっている。今回、mtesNNでは関東サンガの有料老人ホーム「あきる野翔裕館」にAIカメラ4台を導入し、5日から実証試験を始めたという。