アイ・ピー・ファインは21日、研究・開発部門向けの知財グループウェア「THE調査力AI」に評価済特許の妥当性を診断する自動検証機能を4月25日から搭載すると発表した。
「THE調査力AI」は時間や場所に拘束されずに知財業務を共有できるグループウェアであり、R&D部門における大量の特許調査の負担軽減や、評価品質の向上といったニーズをAI(人工知能)によってサポートする自動判定機能を加えたR&D知財向けのサービス。
特許庁が2021年に報告した「第4世代AI」の国内第1号となるAI自動処理とキーワード設定を融合した「AIクロス集計」を2022年1月にリリースした。
これに続く次世代AIとして、「評価品質自動検証」機能は知財DX(デジタル・トランスフォーメーション)に対する期待に応える業界初の新たな機能になるという。
調査が終了したすべての特許を指定するだけで、K分割交差検証法が自動実行され、AI判定から混同行列による判定精度の集計までを自動化した。
社内で関連特許として評価されたものがAIではノイズ判定となったもの、また社内でノイズ評価したものがAIでは高順位で関連特許を示唆する判定がでたものがリストアップされる。「THE調査力AI」の特許表示機能との連係により手間なく内容確認が可能。
評価担当者の経験の相違、中途交代や評価基準の変更などによる“評価ブレ”や“誤評価”また“評価漏れ”を簡単に再確認することで特許評価の品質向上が期待できる。
今回の新機能リリースの他、新着公報SDI定期調査の自動化機能、AI活用ノウハウの確立で知財業務にAI活用が現実のものになってきているという。
「THE調査力AI」はこれまで約100社の企業に導入されているが、新たなプロジェクトの実施により今後3年間で200社の導入を目標にしている。