Recursive(リカーシブ)は23日、過去の気象データを分析し、日本国内の任意の地点において降水量や気温、日射量などの気象情報を生成するBorealis(ボレアリス)を開発し、企業や自治体などへの提供を開始した。
ボレアリスは、各種衛星データ、アメダスなどの気象データとトポグラフィをベースとして開発され、過去20年分の気象観測地点の情報分析から日本国内における任意の場所の気象情報をシミュレーションするシステム。日本国内の気象観測地点は限られた場所に設定されていることから、気象観測地点から離れた場所において細密な気象データを得るために、マンパワーや時間、コストをかけて調査することが一般的な手法として用いられてきた。ボレアリスは高精度のデータをAIが生成することにより、工数などの問題を迅速に解決し、企業や自治体などの迅速な意思決定をサポートする。
活用事例として、特定地点の日照量や風向き、降雨量が年間を通じて高精度でシミュレーションできることから、大規模な太陽光発電や風力発電だけでなく、規模が小さい再生エネルギーの用地選定においても簡便に発電量の算出が可能となる。その他、自然災害に対するハザードマップ作成や農地計画、地方都市の開発など気象が関係する用地選定に幅広く応用が可能。
リカーシブでは持続可能な社会のためにAIモデルの開発を手がけているが、今回開発したボレアリスを通じ、クリーンエネルギーの促進や災害対策、地方創生など多義にわたって社会に対してより大きな貢献していくとしている。