emolは7日、AIを用いてチームの心にアプローチするリモートオフィスSaaS『emol work(エモルワーク)』の正式版をリリースした。
emol workは、2019年12月2日にβ版をリリースし、現在トライアル導入企業数は40社になる。今回、正式版リリースにあたって大幅なプロダクト改善を行った。
ベータ版では、メンタル状態をグラフィックで確認でき、メンタルトレーニングを提供していたが、従業員の悩みの根本を解消することができていないという問題があった。正式版のemol workでは、今までのメンタルケアではできなかった従業員の具体的な悩みを解決するべく、チームメンバーの悩みをお互いに共有して、チーム全体で解決方法を考えることで、「チームから”悩み”をなくす」ことを目的としたサービスとして生まれ変わったという。
emol workは、悩みをAIとの会話で引き出す仕組み。AIとの会話は、CBT(*1)やACT(*2)に基づいた簡易のカウンセリングやコーチング、雑談などを行うことができる。「何に悩んでいるか言葉にしにくい」、「なんかモヤモヤするんだけど。。。」といった時でも、悩みを引き出す質問をAIから投げかける。チャットでの会話はAIと本人だけしか見ていないので、安心して悩みを吐き出しやすくなるという。
*1:CBT認知療法・認知行動療法は、認知に働きかけて気持ちを楽にする精神療法(心理療法)の一種。認知は、ものの受け取り方や考え方という意味。ストレスを感じると人は悲観的に考えがちになって、問題を解決できないこころの状態に追い込んでいくが、認知療法では、そうした考え方のバランスを取ってストレスに上手に対応できるこころの状態をつくっていく。
*2 :ACT アクセプタンス&コミットメント・セラピーは、認知行動療法もしくは臨床行動分析と言われる心理療法の一つ。 ACTの目的は、困難な気分を取り除くことではなく、むしろ人が自らの人生と共に今この瞬間に留まり、価値づけられた行動へと向けて前に進むこと。ACTでは、不快な気分に対して、オープンでいること、過剰反応せずにいること、そして、そういったものを引き出されるような状況も避けずにいることを学べるよう促す。