中西金属工業 (NKC)と、大手高度医療機器メーカーTime Medical社(タイム・メディカル社)は22日、Time Medical社が開発する自動除菌ロボット「Intelligent Sterilization Robot (ISR)」の日本市場における展開に向け業務提携をしたと発表した。
今回の業務提携により、本機器の実用化に向けた日本実証実験を10月から開始し、年内を目途に、日本国内空港、商業・娯楽施設、病院などへ導入を進めていくという。
Time Medical社は、世界をリードする完全統合医療機器企業として、次世代型MRIの開発に注力している。2016年、世界初の新生児MRIシステム「NEONA」で、医療クラスで最も高い賞「Prix de L’Etata de Geneve」を受賞。また、創薬で活用されるHTS (High-throughput Screening)技術の分野でもアジア太平洋医療用画像製品イノベーション・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、高い医療技術とエンジニアリング機能を備える企業として高く評価されていまるという。
今回展開する「Intelligent Sterilization Robot (ISR)」は、Time Medical社が開発する、UV-C紫外線照射と消毒剤噴霧の作用で99.99%以上の高い除菌力を発揮する自動除菌ロボット。現在、本機器は新型コロナウイルスの発端となった中国・武漢の病院をはじめとする中国100カ所の病院、香港国際空港、商業施設など様々な施設で導入され、250台以上が稼働している。
新型コロナウイルスの影響で除菌意識が急速に高まる中、人と人との接触を最小限にしながら除菌を自動で行うことのできる除菌ロボットのニーズが医療現場をはじめ様々な施設などで拡大している。NKCはこうしたニーズを背景に、公衆衛生面のみならず影響を受けている経済面の向上を目的にTime Medical社と業務提携する運びとなったという。
本業務提携により、Time Medical社は日本市場への展開による事業拡大と、今後の製品開発の速度向上を狙っている。NKCは国内販売代理店として、本機器の日本国内への導入と保守・メンテナンスを担うことで、販売中の自動床洗浄ロボットを中心とするサービスロボット分野での事業拡大の機会とするとしている。