amplified ai, inc.(アンプリファイド エーアイ:米国サンフランシスコ)は16日、同社が開発・提供するAI特許調査プラットフォーム「Amplified(アンプリファイド)」のAIモデルに、非英語圏34カ国の特許の英語機械翻訳データを追加したと発表した。
機械翻訳で新たに特許8400万件の検索が可能になった結果、英文入力による調査範囲は1億500万件へと大幅に拡大し、グローバルな一括調査がAmplifiedで可能となった。
昨今、急増する「非英語圏」の特許調査にかかる負担が、企業や発明者にとって深刻な問題となっている。特に中国からの出願数は世界全体の約半数に迫る勢いで増加しており(2019年で全世界出願の43%)、取得後の権利の無効化を防ぎ、特許権を活用した事業の安定性を確保したい企業においては、中国をはじめとする非英語圏の特許をいかに効率良く網羅的に調査するかに喫緊の対策が求められている。
これまで、非英語圏の特許文献の調査には、複数ツールの併用や専門調査会社への外注が必要であり、調査費用と時間が多くかかっていた。Amplifiedではこの度、非英語圏34カ国で発行された特許全文の英語の機械翻訳データを独自開発のAIモデルに追加。英文調査では、非英語圏6000万件を含めた世界の特許1億500万件とのグローバルな文章類似比較が一括で行えるようになった。
AI特許調査プラットフォーム「Amplified」は、特許のような複雑な長文を文章で比較し、類似順に整理できる世界的に稀有な能力を持つ独自AIを核としている。アイデアを文章で入力すると、AIが世界中の特許1億3000万件の中から類似特許をリアルタイムで検索し、類似順に並び替えリスト化して順番に提示する。
検索キーワードへの依存度が高い従来ツールでは、機械翻訳データの検索に必要なキーワードの漏れがダイレクトに調査結果へ影響するが、AmplifiedのAIは、キーワードに依存せず「文章・文脈」から検索できるため、機械翻訳データに対しても高い調査精度と信頼性を保つことが出来る。調査結果は数秒で表示され、調査結果とレビュー履歴も全て同一プロジェクト内で管理できるため、従来の調査費用、時間、管理コストが全面的に軽減できるという。