Ubieは8日、同社が提供する、生活者向けWeb医療情報提供サービス「AI受診相談ユビー」が、サービス開始から1年にあたる5月の月間利用者数が100万人を突破したと発表した。
「AI受診相談ユビー」は、気になる症状から関連する参考病名と適切な受診先を調べられる、Web医療情報提供サービス。手持ちのスマートフォンやPCからサイトにアクセスし、20問ほどの質問に答えるだけで、症状に関連する参考病名と診療科・位置情報に応じたかかりつけ医をはじめとした地域の医療機関を簡単に調べられる。また、#7119等の救急車対応や厚生労働省等の公的な電話相談窓口も案内している。
開発の背景には、生活者が「医療機関への受診タイミングを逸し重症化してしまう」「症状の軽重にかかわらず救急車を呼んだり大病院にかかったりしてしまう」という医療の課題があった。適切なタイミングで適切な医療機関にかかる支援をするサービスとして開発を進めていたが、昨年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大による過度な受診控えや、救急・大病院が受入可能範囲を超えて患者を受け入れられなくなる医療崩壊の危機など、医療を取り巻く状況が深刻化した。それを受け開発予定を大幅に前倒し、2020年5月に無償提供を開始した。
「AI受診相談ユビー」は、現在30代・40代を中心とした幅広い年齢層の方に利用されている。症状が気になったタイミングでいつでも簡単に調べられることから、曜日や時間帯を問わず活用されているのが特徴。また、ユーザーを対象に実施した受診行動・受診意向に関するアンケート調査では、80.3%がサービス利用後「医療機関への受診意欲がある」と回答(サービス利用前から受診意欲があったユーザー37.0%を含む)し、58.4%が「サービス利用後、実際に医療機関を受診した」と回答した。また、実際に医療機関を受診したユーザーのうち91.1%は「受診してよかった」と回答するなど、医療情報の提供による適切な医療機関へのかかり方に貢献している。
今後は「AI受診相談ユビー」を活用し、生活者とクリニックや診療所など地域の「かかりつけ医」をつなぐ新たな取り組みを開始する予定。ワクチン接種でさらに注目が集まるかかりつけ医だが、若年層を中心にかかりつけ医がいない場合も多く、生活者と医療の間に距離があるのが実状。今後Web医療情報に加え、自分に合うかかりつけ医と出会える仕組みの提供によって、ミッションである「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」を実現し、生活者の健康と医療界のエンパワーメントに貢献していくという。