
国内の大手企業へ人工知能(AI)ソリューションを提供するシナモン(シナモンAI)は6日、住友生命保険相互会社(住友生命)の給付金請求手続きの簡素化、および給付金支払事務の効率化を目的にAI-OCR「Flax Scanner(フラックス・スキャナー)」の提供を開始すると発表した。
住友生命は、給付金請求手続きのデジタル化を実施するなか、「人とデジタルの融合」による手続の簡素化・事務効率化を図っている。給付金請求に必要な診療明細書や領収証の記載内容を、シナモンAIが提供するAI-OCR「Flax Scanner(フラックス・スキャナー)」で読み取ることで、より利便性の高いサービスの提供を実現する。
住友生命ホームページのお客さま専用ページや営業職員のタブレット端末を通じた給付金請求において、医療機関から発行される診療明細書の撮影・アップロードすることで、入院期間や手術名等をAI-OCRで読み取る。読み取った情報は顧客のパソコンやスマートフォンに反映する機能を搭載し、請求情報入力にかかる顧客の負担を軽減する。
また、書類での給付金請求においても、住友生命でスキャンした診療明細書や領収証をAI-OCRで読み取ることで、これまで人手のかかっていた入力事務の削減も図る。これにより、給付金請求手続きの簡素化、支払事務効率化、給付金の着金早期化を推進する。
シナモンAIでは、非構造化データの認識・活用に関する継続的な技術開発を行っている。診療明細書は、医療機関ごとに異なるフォームや内容が記載されているが、シナモンAIのAI-OCR「Flax Scanner(フラックス・スキャナー)」では、これら多様な診療明細書を読み取る技術を実現している。
また、直近では、帳票や文書からの情報抽出技術にクエスチョン・アンサリング・アプローチを適用し新しいネットワーク構造を考案することで、従来の手法と比較し、精度向上と2~5倍の処理速度向上を実現している。