エクサウィザーズとNTTデータ、AIと医療情報プラットフォーム利用のデータ活用サービスを開発

AIを利活用したサービスによる社会課題解決に取り組むエクサウィザーズは14日、NTTデータと共同で、AIと医療情報プラットフォーム「千年カルテ」を利用した、医療リアルワールドデータ*の活用サービスを共同開発することで合意したと発表した。2022年内をめどに順次サービスを提供していくという。
*医療リアルワールドデータ:日常の臨床の中で得られる医療データ。

エクサウィザーズはこれまで医療ヘルスケア分野において、複数の製薬企業とのDX推進やAI開発における協業や、医療機関、アカデミア、自治体などとAIや医療リアルワールドデータの活用に取り組んできた。

一方でNTTデータは、2018年に施行された次世代医療基盤法に基づき、認定医療情報等取扱受託事業者として国から初の認定を得て「千年カルテ」事業に取り組み匿名加工医療情報を提供している。

今回活用する「千年カルテ」は、電子カルテ、レセプト情報、DPCデータなどの医療情報を、施設、地域を超え国レベルで統合した医療情報プラットフォームであり、既に40以上の医療機関と協力し年間100万人の医療情報を収集している。将来的には300医療機関と協力して年間500万人の医療情報を収集することを目指している。

これら実際の患者の医療リアルワールドデータを活用することで、疾患の発生と患者の既往歴や検査結果との関係性や、医薬品の使用による安全性・有効性の分析が可能となり、製薬企業における新薬の研究開発や、医療機関における患者への個別化医療の提供に役立てられる可能性があるという。

ただ、膨大な症例数や項目数を有するデータの解析に基づく患者一人ひとりへの最適な診断・治療選択を支援するサービスの実現や、電子カルテに含まれる治療効果に関する情報の抽出や評価など構造化や標準化がなされていない医療情報の利活用には、AI(機械学習・深層学習・自然言語処理)などの先端技術を取り入れていく必要があると考えられる。

本協業を通じて、NTTデータが運営する「千年カルテ」に、エクサウィザーズのAI技術と医療領域の専門性を掛け合わせることで、日本の医療、産業、社会の課題の解決を目指していくとしている。

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