Kiiは15日、同社が開発した「Kii AI Engine」を利用して、日商エレクトロニクス(日商エレ)との資本業務提携によりLPガスや灯油配送事業者向けに配送高度化サービスを提供すると発表した。
Kii AI Engine は、様々なAI技術や最適解探索技術を駆使して開発されたクラウドベースのKiiオリジナル製品で、前段の予測処理部分と後段の最適化処理部分で構成される。例えば、LPガスのシリンダー配送を高度化する場合は、前段で各配送先の使用量履歴や気温データを元に各配送先の使用量を予測し、配送先の地図情報等も合わせて、後段で最適化処理をすることにより、各配送車がどの種類のシリンダーを何本積載して、どの配送先をどの順番で回るかを逐一指示できるようになる。
各配送車のドライバーの体力、経験、休暇予定、勤務形態に基づいて、チームでお互いを支えながらチーム全体でのシリンダー配送数を最大化する。
Kii AI EngineはKii Cloud上ですでに商用運用されており、百万件ほどのLPガス契約者へのシリンダー配送を受け持つ何百台もの配送車が、毎日Kiiが計算して出力する配送指示の元に配送を行っている。
灯油についても、北海道や東北で使われている490Lタンク内の灯油を、センサーや通信を使わずオフラインでも残量予測できる技術をKiiは既に確立しており、灯油配送業界でのKii AI Engine利用を増やしていくという。
Kiiが運用提供するKii AI Engineは、日商エレの「AI最適配車Powered by Kii」のコア機能として日商エレが運用提供するアプリケーションやデータ連携機能と密接に連携する。日商エレとの資本業務提携によって、Kiiはより多くの事業者にアクセスすることができ、新たな利用例がKii AI Engineに取り込まれる度にEngineの汎用性が増すだけでなく既存機能も更に賢く研ぎ澄まされていくとしていく。